ウテナの最終話感想

青い花のOPに幾原邦彦さんが関わってるっての思い出して、
急にウテナを見たくなった。さすがに全部見られないので最終回をチョイス。
最終回を見るのは少なくとも20回以上ではあるけども
いつ見ても本当に素晴らしい。
特に棺を開けるシーンからEDまでの何から何までが洗練されている。
姫宮がウテナを認識するシーンでBGMが変わるシーンなんかは
そんな事は絶対にありえないのに、
画面から風が吹いてくる。
そして姫宮が涙をポロポロこぼすシーンなんか
微動だにしない陶器みたいな体と、そのコップから溢れ出した様な涙が対比され
ウテナによって解放された意志が、苦しみながらも産まれようとしているのが分かる。
まさに世界が革命された瞬間である。
動いている部分は画面のほんの数パーセントなのに
感情がダイナミックに動き、価値観がリフレーミングされているのが見事に表現されている。
最初に見た時はあのシーンで文字通りボロ泣きしたのを覚えている。
極めつけは物語の最後の場面、
ウテナと姫宮の会話、「いつか一緒に」「いつか一緒に?」
言葉には表さないのに、二人は出てこないのに
二人の物語が二人によって締めくくられるにくい演出。


ってなんか書いてたら全部見返したくなってきた。
ああこういう作品がまた見たい。
今で言えば新房演出が近いものなんだろうけど、なんか物足りない。
もっと自然に沸き上がってくる感情で突き動かされる物語が見たい。
あーそうか、忘却の旋律があったわ。
あれは良かった。


関係ないけど(あるか)青い花のOPも言われれば幾原さんっぽさがある。
くるくる回ったり花が出てきたり、あと特徴的なのは手。
何か円運動と手っていうのは外せない要素だよなぁ。