崖の上のポニョ見たよポニョ

そんなにネタバレの無い感想

予想以上に面白かった。
ゲド戦記見た後だと本当実力の差が見える。
常に「これからどうなるんだろう!」っていう
わくわく感どきどき感っていうのを凄く大切にしていて
手垢な言葉だけど客を飽きさせない丁寧な作り。
子供も楽しめるだろうが、大人も見ていて飽きない。
子供向けアニメだが大人もそれなりに楽しめる的な消極的な意味では無く
大人向けアニメとしても受け入れられる作品。
特に良くアニメや映画を見たり本を読んだりする輩にとっては
深読みしても十分楽しめる、という実に面白い作りになっている。
もちろん深読みしなくても楽しめるのはいうまでもなく
実に懐の広さというか、それぞれの解釈の仕方の余地を残しているのに
そういう作品にありがちな単に未解決なだけな所謂ほっぽりなげ的なものではなく
どこまでも受容してやんよ!といった大人のあり方を体現したような
完成された作品であるように思えた。


どうしても難癖をつけるとすれば逆にその完成度にある気がする。
オールマイティーすぎて見ている側の脳内補完の様なものを受付難いというか
その辺があざとく見える人にとってはあんまよくないのかもしれない。


あと実にお約束な展開をきちんと盛り込んでいるのに
ダイナミックな動きを多彩な比喩で表現していて
いろんな場面で琴線に触れられた人も多いんじゃないかと思う。
場面場面をとにかく「破壊」していくぱやおの芸術的センスは
本当に若さを感じる。あの御年でまるで鬱憤の溜まった中学生の如きはっちゃけっぷりは
努力だとかそういうもの以上の何かを感じさせられた。
自分の激情をこんな風に楽しませる事ができんだぜ!的な意味では
いままでのどんなジブリ作品より上手いと思う。
まさに年の功というか経験の賜で、才のある人が努力し経験を積むと
こんなやべーもんができるんだぜ、と思い知らされた次第でありんす。


そういえば心配だった所ジョージとかそんなに気にならなかった。
自分はアニメ映画には本業の声優の人を使うべきだ原理主義みたいな事を思うんだけど
個人的にはポニョはアニメ映画じゃないんじゃないかと思う。
どこをどう見てもアニメ映画なのは間違いないんだけど
もしかしたらぱやおはあれをアニメだと思ってないんじゃないか、みたいな。
そう考えると芸能人を起用するという行為も
演出の部品の一部であり、実際上本業の声優の演技力というものを単に必要としなかっただけって気がする。


ぽーにょぽにょ♪の歌や絵柄で敬遠しないでいろんな人に見てもらいたい映画だと感じたので
全体的にべた褒めしすぎて気持ち悪くなってきたが
そーすけですら恋人がいるっていうのにお前らときたらぷぎゃーというネタバレを最後に締めくくりたい。



ぷぎゃーwwwwww